美容整形の歴史と技術の発達について

病院19

美容整形は鼻を高くしたりまぶたを二重にするなど、美顔を目的として行われるイメージがあります。

美容整形は医療の歴史の中では古くから行われた施術であり、時代や地域によって方法は様々です。近年では価値観の多様化や技術の発達によって手軽に美容整形の施術が受けられるようになっています。

美容整形の歴史や方法を学び、自分に適した方法で美顔を目指しましょう。

顔の不具合を解消する目的と歴史の詳細

現代社会における美容整形のイメージはまぶたを二重にしたり鼻を高くするなど、顔のパーツのバランスを整えて美形に見えるようにするイメージが強く浸透しています。美顔の維持を目的とした処置が現代の美容整形の主流ですが、当初は病気や怪我などの理由で欠損した部分を補うのが美容整形を行う目的でした。

特に戦争や刑罰などの理由で失われた体の部位を人工物で補う形成外科治療が美容整形の原型とされ、紀元前のインドやエジプトではすでに石や金属で作られた人工物で欠損部分を補う処置が普及していました。古代の美容整形は美顔の維持ではなく、何らかの理由で不具合が生じた部分を隠す目的で行われていました。

また、刺青や抜歯など、宗教的な理由で行われる人体改造に対する修復も美容整形の対象になった時代があります。異なる宗教へ改宗した意思表示として毛穴を焼き潰すなどの行為は大きくて目立つ傷が残ります。見栄えが悪い傷は社会生活を営むのに不都合なので、傷跡を隠して目立たなくする目的で美容整形が行われました。

当時は医療技術が未熟だったことから、整形治療と称していても実際は人工物を上から被せて傷跡を隠す程度に留まっていました。

医療技術の発達に伴う美容整形の普及について

医療技術は薬剤や器具の発明が頻発した19世紀ごろになって急速に発展しました。それに伴って美容整形の技術力も大きく向上し、人工物の質感も本物の肌に近い仕上がりになりました。また、20世紀初頭に勃発した第一次大戦で多数の傷病兵が欠損した体の部位を修復する目的で美容整形の治療を受けたのも技術が大幅に向上した理由の一つです。

傷病兵に対する当時の治療は怪我によって欠損や変形などの不具合が起きた部分に合致する形状の人工物を被せる方法が主流でした。欠損部分を隠す処置は古代の美容整形と変わりませんが、人工物の仕上がりや治療の際の消毒などの処置のレベルは飛躍的に上がっていたので、不自然ではない質感を保っているのが大きな特徴です。

顔を美しくする目的で行う意味での美容整形も同じ時期に普及しました。これはハリウッドをはじめとする映画産業が隆盛を極め、二枚目の俳優が求められていた風潮が影響しています。映画スターは美顔の維持を目的に美容整形治療を受け、スターのファンは憧れの存在を真似る目的で同様の治療を受けるケースが増加しました。

特に映画製作に関与する資産家の間ではスターに引けを取らない美しさを持つことが重視され、性別に関係無く顔を美しくする治療を受けるのが流行しました。

美容整形が普及することの利点と欠点

美容整形は顔の形状に不具合がある部分を医療的な処置で改善する行為です。顔の美しさに対する価値観は個人の主観で決まることが多いため、周りがどう評価しても本人の考えで顔の作りの良し悪しは決まってしまいます。

自身の顔に劣等感を抱くと自然に解消するのは難しく、精神的に大きな負担を感じてしまうので放置しても状況は良くなりません。美容整形で顔の作りを変えることで劣等感を払しょくし、精神を健やかな状態に保つことが出来る利点があります。

その一方で美容整形を安易に繰り返す行為は顔の筋肉や肌に良くありません。薬剤の注入や切開などの処置は顔を構成する器官に多大な負担をもたらします。また、処置による痛みやかゆみなどの刺激は美容整形を受けた本人が自覚していなくても精神的な負担に繋がっています。

美容整形の結果に満足出来なかった場合、すぐに再手術を受けたくなる気持ちが増大します。整形治療に抱く理想が強すぎるとどのような処置を受けても完全に満足することは出来ず、何度も治療を繰り返して顔の器官を傷めてしまいます。

その結果、整形前よりも具合の悪い状態になってしまう可能性もあることから、美容整形を受ける際は理想のイメージと実際の治療結果とのギャップが大きくならないように冷静な思考を持つことが大切です。

美容整形が流行する理由と健康管理の重要性

美容整形が流行するのは医療技術の発達の他、個人や社会の価値観が多様化したことも挙げられます。かつては親からもらった顔を勝手に作り替えるのは良くないという風潮が一般的でした。しかし、医療技術の向上によって外科手術の危険性が大幅に軽減された現代社会では美容整形は少し手間がかかる程度の化粧と同じ扱いになり、手軽に処置を受けることが可能になりました。

また、価値観の多様化によって男性も美顔を意識するようになったのも美容整形が広く普及した要因の一つです。美容整形を自己表現の方法と捉え、状況に応じて特定の部位だけを整形するケースも増えています。美容整形治療を手軽に受けられるようになった反面、悪質な業者による粗雑な治療でトラブルに見舞われるケースも増えています。

特に美容整形で綺麗な顔を保つことが社会的なステータスになっている国や地域では正規の届け出を出していない、モグリの医師による不適切な治療が問題になっています。粗雑な整形治療は過度な切開や人体に有害な異物を挿入するなどの行為が普通に行われるので、美顔どころか逆に大きな不具合に見舞われてしまうことも少なくありません。

治療後の体調管理に対するフォローも無いので、美容整形治療を受ける際は正式な認可を受けている医療機関を選ぶのが健やかに暮らすための重要な条件です。

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美容整形で後悔しないための心得

美容整形治療を受けても結果に満足出来ず、何度も処置を繰り返してしまうことがあります。美容整形に対するイメージと実際の結果に大きなギャップがあるのが後悔する理由なので、事前に冷静になって考え直すことが大切です。

美容整形は顔の作りに不具合がある部分を改善させるための処置なので、元となる顔の作りを根本的に変えることは出来ません。別人のように顔を作り替えるのは医療技術が発達しても不可能なことなので、美容整形に対する考えを改め、現実的な改善結果を受け入れる姿勢を持つことが後悔しないための重要な心得になります。